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昼寝ログ

暇な時にゴロゴロしながら見るブログです。。。

書きます書す。

アウトローなカッパの幸福論

 

 高校を卒業した。告白したりされたり、文化祭、体育祭で盛り上がることもなく。自分らしい青春が地味にゆっくりと終わった。

 自分の通っていた学校は進学校であったためか就職を希望したのは二人だけだった。海上自衛隊に行った女の子。と、いろいろあって平凡な企業に就職した僕。まぁ、あれだ俗に言うコネクションというやつだ。自分でもなぜこの職業なのかわからない。贅沢は言えないのだが、、。そんなこんなで『やりがい』を見つけれないまま日付だけが進む。

 ん?やりがいってなんだ?

 学生から急に社会に飛び出した。ルールもわからなければ取扱説明書もない。「最初はわからなくてもいい。たくさんミスをしろ。」これはどう捉えたらいい台詞なのか。僕は『学校』という守られた空間とその外にある『シャカイ』という空間にギャップを感じていた。したい仕事ではないということ、他の仕事なら成功するのではないかという謎の期待。その狭間でゆらゆらしている自分に嫌気がさしていた。

「何してんだろ今。」

 仕事、うまくいかない。周りの同期に置いていかれ、同級生たちは夢に向かって文武ともに充実させている。どんどん差が広がる、、。かけっこだけは得意なはずだったのに・・・。最近でいうとやっとできた好きな女の子にもフられた。初黒星というやつだ。やることなすこと全てうまくいかない日々がつついた。ただずっと続いた。

 それから約二年くらいが経った。鏡に映る自分は笑えるくらい老け込んでおり自分でも一度本当に二十歳?と質問を投げかけたくらいだ。毎日のストレスにいろいろと吸い取られ生きる気力さえもなくしていた。

 「そうだ、死んでしまおう。もう、終わりにしよう。」

 鏡の中の自分が言ったのか自分が言ったのかわからない。でも今の僕にはどうだっていいことだった。昔から行動力だけはあり、どの終わり方が良いか考えた時、昔みんなの間で溺死が一番楽な死に方だと噂されていた。『溺死』か・・・。そうと決まれば家を飛び出していた。

 車で15分くらいのところに海がある。そんな大した距離ではない。そこにいくまでにローソンがあるからそこで好物であるシュークリームとアイスを最後の晩餐にしようではないか。「お会計が224円になります。」会計が終わり車に乗る。最後に会話を交わしたのがローソンのおじさん、ここでも引き運の良さ?を見せる。最後に話したのがおじさんだとは来世にも引きずるだろう・・・。そこから10分程度車を走らせると海についた。テトラポッドに腰をかけアイスを頬張る。シュークリームは死んでから食べようと思いのこして置いた。沈む太陽がとても綺麗だ。オレンジだけでは言い表せれない色を海に写していた。

涙が出た。。

味がわからなくなるくらいただ、ただ涙が出た。

そして飛んだ・・・。

『ボンッ。』

 自分が水に当たる音が聞こえた。すごく苦しい、だけど嫌ではないそんな気持ちだった。数秒後、なんだか心地よくなってきた。どんどん下に下に潜るや沈むと言った感覚よりは『上る』が一番近い。

下にまっすぐまっすぐ上っていく

 意識が遠のく。走馬灯なんて誰が見えるっていいだしたんだ。来世にはそいつを探し出して、探し出して・・・。

 その時だった誰かが僕を引きずりあげた。綺麗な夕空が真上に見えた。ペシペシと僕の頬を叩く。

「おーい大丈夫かぁ?おーい」

 霞んであまり見えないが緑っぽい人影。緑っぽい。。緑・・・。

「・・・カッパ?」

「そうそう正解」

僕は目を疑った。いや五感全てを疑った。カッパって架空の生き物だよな・・・。飛び起きた。アスファルトの上に僕とカッパ。僕、とカッパ。こんな話誰に話しても信じてもらえれないだろう。

「あのさ死ぬのは勝手だけどここ俺ん家の真上なわけよ。わかる?アーユーオーケー?」

こいつは何を言っているんだろう・・・。色々疑問が浮かんだが、いや疑問しかないのだがまず、。

「ここ海ですよね?」

するとカッパはケラケラと笑い。

固定観念にとらわれすぎやけん。未だにその質問してくるやついんだ笑」

んん?なぜに伊予弁?

「なんで伊予弁なんですか?」

「なんでってここ愛媛やけん。それ意外いります?理由」

「いやいらないです」

頭の中がオーバーヒートしているどころじゃない。それを超えた状態にある。

「話変わるけどさ、なんで自殺なんかしてたわけ?」

僕はー。

「僕は嫌になったんです。生きるのが、何もかもが。」

「そうかーいやね、おじさんもね」

おじさんだったのか。

「おじさんも、生きてりゃ嫌なことあったよ、やけどよ、生きてるだけで人生勝ってるんよ」

ま、言ってもわからんかと言わんばかりの顔をして目をそらした。

「んまー、おじさんさ、ここら一帯の神様神様してるから君の願いくらいは余裕で叶えれるけど・・・。」

・・・願いか。

「どうしたら楽しく人生を送れるのか知りたいです」

自殺を図った人間がこんなことを口走ってしまうとはかなり恥ずかしくなった。

「神ラジオ、あ、GOT.FMね。GOT.FMにもよくリスナーのみんなからくる質問だね。ちなみに、二位がお金持ちになるには?三位が受験に合格するには?だっ笑」

なんだそれ!!ラジオあるんかい!!リスナーいるんかい!!

「まぁさ、神だからさ頼まれるにしてもなんかお供え金?的なのいるんよ。ほら神社とかでもお金入れるやん?あれよあれ!話変わるけど神友がガールズバーで愚痴ってたけど。あ、神友と書いて『親友』と読みますw」

知るかよ!!設定ぶっ飛んでるよ。

「んでな、言ってたけどあれ割に会ってないらしいわ。まそりゃそうよな10円で億万長者にしてくださいなんかなww」

それは確かに思うところがあるかもしれない。

「それ相応のものがいるというわけですね・・・。」

「そいうことやな」

「でも自分お金もないですし、高いものも持ち合わせてないんですが、、。」

「まじかぁ、んーそうだなぁお前童貞か?w」

僕の闇。。そう闇だ。隠しきれないくらい動揺してしまった。

「そ、そうですが」

「そうだろな」

悪かったな。

「んじゃ決めた、教えてやるよ楽しく生きていく方法!」

「ほんとうですかっ?」

「その代わり、、お前一生童貞な!」

ええええええええええぇえええぇえええ!!!!!!!

カッパはケラケラ笑いながら僕のシュークリームを頬張っていた・・・。

                                 続く